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学生街の喫茶店

70年代に入って音楽の世界はがらっと一転してJAZZ一辺倒から8ビート系のポップスが増えて来ました
ドラムの石川晶さんと一緒に起こしたフリーダムユニティーはバンドマスターが存在せずに各自が夫々のやりたい音楽を行いながらその接点を主張してグループ活動を行
自然発生的にスタートしました
               
Drums石川晶さんと別府海岸コンサートにてのスナップ
                            

              前列左が私です 後列左は秋田氏(アシスタント)
石川さんはリズムのミクスチュアに興味を覚えて数ヶ月アフリカ旅行に行ってきて早速私になにか新しい楽器を演奏してみないかと提案、数日後にオーボエ奏者の虎谷さんと話をつけてコールアングレを買ってみなさいと
早速青山のアンデルセンで待ち合わせして見せて頂き即決で買ってしまいました。
その足で目黒モーリスタジオに次の仕事が入っていてスタジオに入ると
大野克夫さんとすぎやまこういちさんがミキシングルームでリズムアレンジに弦のオーケストレーションをオーバーダビングが終わったばかりの曲を聞いていました、すぎやまこういちさんが村岡君何かイメージ的に何時ものサックスではない音の何かを今日は試せないかいって、、、??、早速、今買って来たコールアングレを見せました。
先程買ったばかりでその楽器のキー配列とか運指表も見ずになにげに組み立てて見ました、そしてスタジオに入っていき、ミキサーの方がマイクロフォンをセットして此れで一寸音を出してみてって言われPo~~って音を発します、すかさず杉山さんが間奏の16小節間総てDm7一発だからアドリブしてみてくださいって指示です
Dm7thって何の楽器のキーかも確認せずに目の前の楽譜は置いてありますがコンサートキーなのか意味不明です、マイナーコードが16小節??なんだかそのような気分ではなくその瞬間JohnColtraneのメージャーキーの7th時のペンタトニックスケールが頭をかけ巡ってきたので頭の中の指示に従ってペラペラペラって指を動かしてしまいました、ファーストテークが終わって、喉が渇いたのでコーヒーを下さいって言おうとしたらミキシングルーム内で皆様が大興奮で抱き合って喜んでいます?どうしたんですかってマイクに話しかけるとヘッドホーンの中にこちらに来て今の録音を聴かないかって嬉しそうに話されて、、え~って言うと村岡君今のアドリブソロ貰ったよってすぎやまこういちさんが言って今そちらの大型スピーカーで再生するから聴いてみてって言われました、、OKだったのだって思ってコーヒーを取りに外のポットからカップに注いでスタジオに戻ってプレーバックしています、そんなこんなでOkが出たので早速ギャラを貰って次のスタジオへ私は移動したのです
その仕事のことは直ぐ記憶から消えて一ヶ月後に銀座に出来たばかりの音響スタジオでオーボエ奏者の伴さんから
「村岡君最近オーボエか何かでアドリブソロしなかったかい?」、、えっと目黒モーリスタジオでやりましたって言ったらその曲が大変なことになっているよ!今もラジオで聞いたばかりだけれど大ヒットまちがいなしだね!
・・・???なんていう曲ですか?って聞いたら、、確か曲名は「学生街の喫茶店」って言われました
あのスタジオでは単にM1とかM2って書いてあって曲名も知らないでレコーディングした曲なのです。

1分20秒~45秒のたった25秒間が私のその瞬間の脳裏に閃いたアドリブソロです!
間奏ソロの寸前から
楽器を買って30分後に知らないで動かしたフィンガリングアドリブ、オクターブキーのメカニズムも知らないで
一箇所など完全にオクターブキーを離さなかったミストーンを含んでいますが、このソロをOK出したすぎやまこういちさんの前後のイメージに反する私のアイデアがとてもクロスオーバーして面白かったのだと思います
学生街の喫茶店からいきなりモロッコ砂漠の駱駝の隊商の画像に画面がスリップしたイメージだったのでしょうね!ワハハハ! この曲はその後その年の紅白歌合戦にまで行ってジャズプレーヤーの私が大晦日にNHKホールで日本中にその買ったばかりのコールアングレを再度その通りにもう一回演奏するハメになるとは知る由もありませんでした、すぎやまこういちさんは現在ジャスラックの会長さんです


すぎやま氏はふじTVのディレクターでした 初ふじTV出演時の写真です(みゅーじっくふぇあー)



   ピッカピカのYTS61Sです↑
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